ちゃどさん(29歳)■治療ステージ:顕微授精 ■妊活期間:2~3年 ■AMH:9.34 ■精液所見:良好
■治療状況
(1)排卵障害、黄体機能不全。
(2)高校生で摂食障害にて生理が止まる。17歳の頃から現在も自然生理は止まっており、不妊治療を始めるまでピルを服用し続けてきました。
(3)2021年から1年間、排卵誘発によるタイミング療法を実施するも授からず。2022年に不妊検査。この時のタイミング(排卵誘発剤使用)で妊娠するも、5週目で流産。
(4)その後、採卵2回実施。採卵数が少ないため最初から顕微授精をするとのことでした。
(5)2回目の採卵時に子宮内フローラ検査を実施したところ、ラクトバチルス菌が1.3%で抗菌薬を服用し、ラクトフェリンサプリもスタート。同年12月に2度目のフローラ検査を実施するも、ラクトバチルス菌が0%となり、1度目とは異なる抗菌薬を服用し、加えて3週間ラクトフェリン膣剤を服用。
(6)3月の血液検査で肝機能が悪く、一旦全ての薬を中止。次回の血液検査の結果が良好であれば、今年5月にホルモン補充周期による3AAの胚盤胞移植予定。もし、3回目の採卵が必要となった場合は、PPOS法でOHSSにはなるがhCG注射を打つとのこと。そのため、ゴナールエフ注射の容量を減らし、OHSSのリスクを下げる方法を行うと説明を受ける。
≪質問①≫体外受精にステップアップをした、昨年2月頃から性交渉は一度もしていません。一般的なタイミング法では性交渉の回数が多いほど妊娠しやすいと聞きますが、体外受精の場合でも日頃から性交渉を行なっている方が着床・妊娠しやすいなど関係はあるのでしょうか?また、体外受精を行っている間はどの時期なら関係を持っていいのでしょうか?
≪質問②≫次回の移植で3回目となります。今できることは全てやろうと、主治医にERA検査や子宮鏡検査を相談しましたが、ERA検査はまだ確実性がないこと、超音波で見る限り子宮内膜炎の可能性は低いので検査を積極的に勧めないと言われました。主人とも相談し、ERA検査はしない方向で考えていますが、果たしてこのままの治療で私は妊娠できるのでしょうか。
≪質問③≫ステップダウンも一つの方法と聞きますが、私の場合はその選択肢で妊娠の可能性があるのかわからず迷っています。以前も排卵誘発剤を使用したことでOHSS状態となっており、医師からは「OHSS状態になることも考えて治療方法としては体外受精がベストである」と言われ、人工授精は行わずすぐに顕微授精に進んだという経緯があります。タイミング法で妊娠できたならもう一度試してもできるのではないか‥という気持ちも出てきます。可能性はあるのでしょうか?
田中 温 先生(セントマザー産婦人科医院)順天堂大学医学部卒業。越谷市立病院産科医長時代、診療後ならという条件付きで不妊治療の研究を許される。度重なる研究と実験は毎日深夜にまで及び、1985年、ついに日本初のギフト法による男児が誕生。1990年、セントマザー産婦人科医院開院。日本受精着床学会副理事長。順天堂大学医学部客員教授。
※この動画は23年に撮影されたものであり、先生のご意見はその当時のご意見となります。